旅猫リポート / 有川浩 / 講談社文庫
オススメポイント!
1. 動物と共に生きることの素晴らしさを改めて思い出させてくれる。
2. 人生はひとりではない、周りにも生かされているのだと気付かされる。
自分の死期が迫った青年が、飼い猫の新しい飼い主を探すために、愛車に猫を乗せて旅をする物語を描いた一冊。
愛猫を預けるのだから、知っている人に預けたいと誰もが願う。
だから青年は昔の同級生の家を回る。
その過程で両親を事故で失くした自分の過去に改めて思いを馳せたり、青春の機微からすれ違ったままだった親友たちと心を通わせたりする。
だけどなかなか飼い主は見つからない。確実に自分の死期は迫りつつある。最後の手段として青年は北海道の猫嫌いの叔母に飼い猫を預けることを決意するのだが...。
愛するものを残して人生を去らなければならない無念さに涙し、生きている一瞬一瞬を無駄なく生きようと思わされる作品です。
今でも思い出して、ラストの心がギュッと切なくなるフレーズを読んだりして、
「自分ひとりで生きているわけではないのだ」
という感謝の気持ちを思い返すことができる本です。
おおよその読了時間
約8時間/336ページ
こんな人にオススメ!
1.動物好きな方
2.これから動物を飼おうと思っている方
3.ひとりで寂しいと思っている方